花見山公園 4代目 阿部晃治
花見山公園 4代目 阿部 晃治
花見山公園園主(3代目)阿部一夫さんの長男元園主の故・一郎さんと共に、幼少期から花見山の間近で過ごす。東京農業大学に進学し、卒業後は日本最大級の花き市場「大田花き市場」で研修。2009年に帰郷し、家族と共に花き農業を営みながら、花見山公園を無料で一般開放している。
花見山はまだつくっている途中。
「毎年変わる景色を楽しんでもらいたい」
―花き農家として、どのような仕事をされているのでしょうか。
栽培した花きを、関東・関西・北海道の市場に出荷しています。冬が出荷のピークで、正月向けの生け花用の植物を取り扱うことが多いです。春にはトウカイザクラ、ヒガンザクラなども。農家としての仕事が、花見山の整備にもつながっています。
―家業を継ごうと決めたきっかけは?
小さい頃から家業のことは潜在意識としてあって、何歳になるかは分らないけど継ぐんだろうな、とは思っていました。農業大学を卒業した後、本格的に家業を継ぐことを決め、都内の「大田花き市場」に研修へ。全国各地から志の高い仲間が研修に来ていて、刺激を受けました。「自分も福島で花を作りたい」という想いが大きくなりましたし、花の知識や市場とのつながりなど、得るものが多かったです。
―帰郷から10年。印象的に残っている出来事は何ですか?
3、4年の間でしたが、じいちゃん(一郎さん)と一緒に働いた時間は印象に残っています。車椅子の方でも周れるように道幅を広くしたいなど、お客さんのことを考えて、新しいことにも取り組んでいて。花見山はまだつくっている段階、自分もまだまだ現役、というじいちゃんの姿には驚かされました。「花見山を守っていかなきゃ」と考えて少しプレッシャーを感じていたのですが、自分も一緒につくっていくもの、と前向きに思えるようになったのは、じいちゃんのおかげですね。
―ぜひ、花見山公園の見どころを教えてください。
黄色、赤、白、ピンクなど色とりどりの花が楽しめるのは特長だと思います。出荷作業によって、毎年少しずつ景色が変わってしまうのですが、今年はここが良いというポイントを見つけてもらえたらうれしいです。あと、息子が生まれてから鯉のぼりを揚げていて、花とのコントラストがキレイです。桜の時期から用意するので、注目してみてください。
(記事・写真提供:株式会社エス・シー・シー)